PC-9821はWindows2000もサポートしていますが、Cバスに付ける拡張ボードのサポートがWindows2000では壊滅的(ほぼサポートなし)なので、最新のWindowsは実質WindowsNT4.0で打ち止めではないかと個人的には思っています。
そして、WindowsNT4.0をPC-9821Ra43に入れるには注意点が多い。
そういう訳でPC-9821Ra43にWindowsNT4.0をインストールするためのポイントを記載しようと思います。
再インストール時に忘れないように。。。
- WindowsNT4.0をインストールするためのポイントの概要
- 用意するもの
- 実際の手順
- 終わり
WindowsNT4.0をインストールするためのポイントの概要
PC-9821Ra43用のセットアップフロッピーディスクを用意する必要がある
以下のPC-9821Ra43用のWindowsNT4.0セットアップフロッピーディスクを用意する必要があります。
- WindowsNT Setup Disk1<置換版>
- WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)
PC98版のWindowsNT4.0標準のセットアップディスクだと4G以上のHDDを認識できないので8G HDD搭載であるRa43ではインストール途中でHDDを認識できずに詰んでしまいます。
そこで上記ディスクを使用しRa43に搭載されている8GのHDDを認識させます。
4G HDD 越えのIDE HDDドライバのインストール
上で紹介した "WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)" を使用して4G以上使用するRa43専用のIDE HDDドライバをインストールします。
LANドライバのインストール
Ra43付属のLANボードを使用したい場合はWindowsNT4.0インストール途中にドライバが必要になります。
これも "WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)" に入っています。
その他ドライバのアップデートをする
Ra43のその他もろもろの最新(?)ドライバも "WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)"に入っています。
このドライバはWindowsNT4.0インストール後に、DOSプロンプトよりアップデートします。
グラボのドライバ更新
最新(?)のRa43内蔵グラボのドライバが"WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)"に入っています。
手動で更新します。
プラグ&プレイ対応ボード(主にCバス)
Cバスに拡張ボードを取り付けていて、そのボードがプラグ&プレイ対応ボードの場合、プラグ&プレイの機能を無効に設定する必要があります。
サービスパック
なるべく最新のサービスパックを当てましょう。
あと、サービスパック適用時に、"バージョンを上書きしますか?" というメッセージが出たら "いいえ" を選択します。
例えば、4G越えIDEドライバをサービスパックのWindowsNT4.0標準IDEドライバに書き換えてしまうとサービスパック適用後にHDDが見えなくなると思います。
用意するもの
WindowsNT4.0のCD-ROM
WindowsNT4.0をインストールするのでCD-ROMは必須です。
Windows NT4.0のセットアップフロッピーディスク
Windows NT4.0をセットアップするためのフロッピーディスク3枚が必要になります。
もしない場合は下のリンクを参考に作成しましょう。
【PC98版】Windows NT 4.0 Serverのセットアップディスクを作成する - PokuG stdio.h
PC-9821Ra43用のWindowsNT4.0セットアップフロッピーディスク
以下のPC-9821Ra43用のWindowsNT4.0セットアップフロッピーディスクを用意します。
- WindowsNT Setup Disk1<置換版>
- WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)
もしない場合は下のリンクを参考に作成しましょう。
PC-9821Ra43にWindowsNT4.0をインストールするための "専用セットアップディスク" を作成する - PokuG stdio.h
実際の手順
4G HDD 越えのIDE HDDドライバのインストール
WindowsNT Setup Disk1<置換版>をセットし、Ra43を起動
WindowsNT Setup Disk1<置換版>をセットし、Ra43を起動します。
WindowsNTセットアップ
WindowsNTセットアップディスク#2をセットします。
これは付属のディスクで問題ありません。
WindowsNTセットアップ
WindowsNTセットアップディスク#3をセットします。
ようこそ
エンターを押します。
大容量記憶装置の検出
"S=検出のスキップ" を選択します。
大容量記憶装置の検出(結果)
検出結果は”なし”になっています。
"S=追加デバイスの指定" を選択する。
IDE HDDドライバのインストール
"その他(ハードウェアメーカー提供のディスクが必要)"を選択します。
IDE HDDドライバのインストール2
"WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)"をセットします。
IDE HDDドライバのインストール3
"IDE CD-ROM (ATAPI)/IDE Controller"を選択します。
IDE HDDドライバのインストール4
エンターを押します。
WindowsNTセットアップ
WindowsNT Setup Disk1<置換版>をセットします。
WindowsNTライセンス契約
後は普通にWIndowsNT4.0をインストールします。
LANドライバのインストール
LANドライバのインストールはWindowsNT4.0のインストール中におこないます。
ネットワークに参加する
ネットワークに参加するを選びます。
IISのインストール
IISをインストールする場合はチェックを入れます。
IISをインストールする場合は2000年に流行ったNimda ワームなどに気を付けましょう。
まだ存在するかは知りませんが。。。
ネットワークアダプタの選択
"一覧から選択" を選びます。
ネットワークアダプタの選択2
"ディスク使用を" 選びます。
フロッピーディスクの挿入
"b:\intel" と入力し、"OK" を押します。
OEMオプションの選択
"NECPC-9821X-B06(互換) PCI Adapter" を選択します。
ネットワークアダプタの選択2
これでRa43のLANボードが認識されました。
その他ドライバのアップデートをする
この手順はWindowsNT4.0のインストール後におこないます。
WindowsNT4.0を起動する
WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)をセットする
コマンドプロンプトを起動し、コマンドを実行
フロッピードライブ(ここではBドライブ)へ移動し、"update"コマンドを実行します。
b: update
本機対応WindowsNT4.0アップデート
"OK" を押します。
本機対応WindowsNT4.0アップデート2
"WindowsNTに戻る"を押します。
OSの再起動
手動でOSを再起動します。
グラボのドライバ更新
画面のプロパティ
"ディスプレイの種類" を選択します。
ディスプレイの種類
"変更" を選択します。
ディスプレイの種類2
"ディスク使用" を選択します。
ドライバの場所指定
WindowsNT4.0セットアップディスク(ドライバディスク)をセットし、
フロッピーディスクを入れたドライブのtridentディレクトリを指定して、"OK"ボタンを押します。
b:\trident
※画像取得し忘れ
ディスプレイの変更
"内蔵アクセラレータ(TridentMicrosystems社製TGUI9682)"を選択します。
OSの再起動
OSを再起動します。
終わり
"PC-9821Ra43にWindowsNT4.0をインストールするためのポイント" でした。