199X年、まだネット回線が遅いころフリーウェアの配布はCD-ROMだったと思います。
Vectorから出していたフリーフェア集のCD-ROMのデータを、Windows95/98などのブラウザからアクセスできるようにしようと思います。
概要
"プライベートなVectorホームページを作る" と言ってもどういう事がわからないと思うので解説を。
199X年にVectorからフリーフェア集のCD-ROMが全国の書店で売っていたと思います。
下の写真は管理人が所有しているCD-ROMで ”Pack for WIN gold 1998年前期版(CD10枚)”です。
実はこのCD-ROMの中のデータに "HTM"ファイルがあります。
この "HTM"ファイルを開くと、ブラウザからデータの閲覧やダウンロードが可能になります。
下の写真は"HTM"を”Edge”から起動した画面です。
このような事ができるので、どこのご家庭にもあるWindows11にネットから接続できないローカルなWEBサーバーを立て、このWEBサーバーにCD-ROMの内容を全部コピーし、Win95/98が動くPC-98などレトロPCのブラウザからアクセスしようというのが今回おこないたい事になります。
下の写真はWin95からWin11のWEBサーバーにネットスケープでアクセスしている写真です。
コレをおこなえば、わざわざCD-ROMをレトロPCに入れなくてもデータがダウンロード可能になります!
お手軽!
用意するもの
Windows11
今回はWindows11(24H2) Professionalを使用します。
WEBサーバーソフトウェア
WEBサーバーソフトウェアは "Apache" を使用します。
↓ここからダウンロードします。
Welcome! - The Apache HTTP Server Project
Pack for WIN gold 1998年前期版
今回は”Pack for WIN gold 1998年前期版”を使用します。
手順
Apacheのインストールと設定
このページでは大まかな手順だけ紹介します。
詳細は以下のリンクを確認してください。
Windows11にWEBサーバーを構築する - PokuG stdio.h
Apacheのインストール
■ Apacheのダウンロード
↓ここからダウンロードします。
Welcome! - The Apache HTTP Server Project
■ Apacheの配置
ダウンロードしたファイルを解凍して”C:\Apache24”にコピーします。
■ Apacheサービスの登録
管理者権限のコマンドプロンプトで以下コマンドでApacheサービスをWindowsへ登録します。
httpd -k install
■ Apacheサービスの起動
"Apache2.4" という名前ができるので選択し、サービスの開始ボタンを押しApacheを起動させます。
Windows Defender ファイアウォールの設定
現状だとApacheをインストールしたパソコンからのみ接続できる状態ですので、他のパソコンからでもアクセスできるようにファイアウォールの設定をします。
この画面で登録します。
詳細はここを確認してください。
Apacheの確認
Apcheが正常に動いているか確認します。
ブラウザを起動し、アドレス欄にApacheをインストールしたパソコンのIPアドレスを入力し、"It works!" と出ればApacheのインストールは完了です。
WEBサーバーのトップページの変更
ここからが本当にやりたい事です。
WEBサーバートップページの ”It works!” と表示されるhtmファイルは "C:\Apache24\htdocs" 以下の ”index.htm” というファイルです。
このファイルを変更すればトップページが変わります。
トップぺージのhtmファイル名を変更する
"C:\Apache24\htdocs"にあるトップぺージのファイル"index.htm” のファイル名を "org_index.htm” へ変更します。
この状態でWEBサーバートップページにアクセスすると、”Index of /” と表示され、ファイルの一覧画面になります。
ファイル名変更後の "org_index.htm" が見えます。
また、"org_index.html"をクリックすると”It works!” と表示されさます。
トップぺージにフォルダを追加する
こんどは"C:\Apache24\htdocs"以下に "VECTOR" というフォルダを作成してみます。
この状態でWEBサーバートップページにアクセスすると、”Index of /” の下に "org_index.htm"以外に"VECTOR" というフォルダが表示されました。
このように"index.htm"を"org_index.htm"に変更し"C:\Apache24\htdocs" 以下にフォルダを作成すると、ブラウザからWEBページにアクセスした場合そのまんま表示されます。
"C:\Apache24\htdocs" 以下にCDをコピーする
"C:\Apache24\htdocs" 以下にフォルダを作成し、ブラウザからWEBページにアクセスすると、そのまんま表示されるので、作成した "VECTOR" フォルダの下に"CD1~CD10"までのフォルダを作成し、作成したフォルダにCD-ROMの内容をコピーします。
管理人が所有しているVECTORのCD-ROM ”Pack for WIN gold 1998年前期版”には10枚CDがあるので、CD1~CD10まで作成
各CDのフォルダに対応するCDデータを全部コピーします。
上はCD8フォルダなので8枚目のCDのデータをコピーしました。
確認
ブラウザからアクセスして確認してみます。
トップページからVECTORフォルダにアクセスするとCD1~CD10までのフォルダが見えます。
CD8フォルダにアクセスするとコピーしたCD-ROMのデータが見えています。
上の画像一覧の中にある"00_INDEX.HTM"にアクセスするとベクターのhtmページが表示されます。
MS-DOSのリンクをクリックすると一覧が表示されました。
あとはWin95/98などのパソコンからアクセスしましょう!
おわり
以上、"プライベートなVectorホームページを作る" でした。
今回のWEBサーバーは家庭内のローカルネットワークのみで運用しないと著作権的に問題だと思いますので、その辺は注意した方がよいと思います。
また、セキュリティの事はなにも考えていないので、そのあたりも注意お願いします。
今回はWindowsでWEBサーバーを立てましたが、本来管理人は、ラズパイにApacheサーバーを立てています。
また、データはVectorのCD-ROM以外に、 雑誌に付属していた ”どるこむ” の過去ログや、同じく雑誌に付属していた過去の記事のhtmファイルなどをWEBサーバーにコピーしたりしています。