むかしRolandのGS音源とYAMAHAのXG音源が競い合っていた時代がありました。
そして1996年10月、RolandGS音源の最高峰として登場したSC-88Pro。
そのSC-88ST ProをPC-98のMS-DOSで使えるよう(主にゲーム)にします。
用意するもの
MIDI機器(SC-88Pro)
今回の主役です。
この機器をMS-DOSに認識させます。
MIDIインターフェースボード(MPU-PC98II)
SC-88ProとPC-98をつなげるにCバスにMIDIインターフェースボードを取り付けます。
今回使用するボードはローランド製 "MPU-PC98II" を使用します。
このボードがMS-DOSのゲームで使用するには鉄板のボードだと思います。
MPU-PC98II以外のMIDIインターフェースボード
以下ページに解説があります。
購入する参考にでも・・・
pokug.net
MIDIケーブル
MIDI機器とMIDIインターフェイスをつなぐケーブルが必要です。
出力だけなら1本。
入力も必要なら2本用意しましょう。
端子はこんな感じ。
MPU-PC98IIを取り付ける際の注意点
個人的な体験による注意点です。
主にINT(IRQ)とI/Oアドレスの話になります。
INT(IRQ)とI/Oアドレスって何?と言う人は以下を。
pokug.net
MPU-PC98IIのIRQ(INT)とI/Oアドレスはいじらない(初期値のままにする)
この設定をいじると何故か"ゲームで"MIDIが鳴らない事が多かったです。
これは初代MPU-PC98はIRQ(INT)とI/Oアドレスが固定だったので、ドライバ?がアドレス決め打ちに書かれていたのでは?と勝手に思っています。
違っていたらすいません。
ちなみにMPU-PC98IIの初期値は以下になります。
- IRQ(INT)→INT2
- I/Oアドレス→E0D0
以下説明書の抜粋。スイッチの位置をデフォルト(工場出荷時)に!
INT(IRQ)とI/Oアドレスの重複を避ける
機器のINT(IRQ)とI/Oアドレスが重複しているとMIDIはなりません。
特にINT(IRQ)は結構な確率で重複すると思うので注意しましょう。
このブログの検証機のPC-9821V13はPCIスロットにMillenniumというグラフィックボードを付けているのですが、コレを付けると "INT2(IRQ6)" がPCIスロットに割り振られていました。
DOSだとMillennium(グラボ)は使ってないから"INT2(IRQ6)"は解放されているだろうと思っていましたが、しかっりDOSでも"INT2(IRQ6)"を占有していました。
よってPCIセットアップツールを使用しPCIスロットのINT(IRQ)を変更する必要がありました。
詳細は以下リンクにあります。
pokug.net
MIMPIでMIDIが鳴ったとしてもゲームで鳴るとは限らない
※この現象は私の環境だけかもしれません
DOSで定番のMIDIプレイヤーの一つにMIMPIというアプリがあります。
このMIMPIは優秀でINT(IRQ)が重複していてもMPU-PC98IIを探し出しMIDIを鳴らします。
この優秀さから "MIMPIではMIDIが鳴るのにゲームでは鳴らない"という現象が発生してしまうので、この事を知っていないと迷宮入りしてしまう可能性大です。
セットアップ
注意点での問題はすべてクリアしているという前提でのセットアップです。
MPU-PC98IIをPC-98に取り付ける
普通に取り付けます。
SC-88Pro背面のスイッチの設定
SC-88Pro背面のスイッチを "MIDI" に設定します。
ケーブルを繋ぐ
MIDIインターフェースボード側
MIDI OUTにケーブルを繋げます。
MPU-PC98IIではMIDI OUTが2つありますが、同じ情報を出力しているので、どっちに繋いでもかまいません。
SC-88Pro側
MIDI INにケーブルを繋げます。
"IN A"に取り付けましょう。
テスト
MIMPI
今回はMIMPIでテストをします。
ただし上記でも書いたように、"MIMPIでMIDIが鳴ったとしてもゲームで鳴るとは限らない"という事があるので注意しましょう。
このアプリで鳴れば物理的な配線はあっていると判断しても問題ないと思います。
実際にゲームでテスト
次に実際のゲームでテストをおこないます。
これでMIDIから音が出れば終了です。
終わり
以上、 "PC-98、MD-DOSでMIDI機器(SC-88Pro)を使う" でした。
よいMIDIライフを!