
近年、PC-98 で使える IDE ハードディスクの入手は年々難しくなっています。
ヤフオクや中古市場でも、状態の良い個体はめっきり見かけなくなりました。
そんな中、Amazon で見つけたのが産業機器向けの IDE SSD 。
HDD に比べて静音・低発熱と、まさに理想的なストレージです。
今回はこの IDE SSD を、PC-9821Ra43 にポン付けしてみます。
1. 用意するもの
PC-9821Ra43

PC-9821Ra43です。
Ra43 の特徴として、従来の PC-98 シリーズでは、4GB や 8GB を超える内蔵IDE ハードディスクを搭載すると、起動時にハングアップしてしまう機種が多く存在しました。
しかし、いつの頃からかこの問題は解消されており、この Ra43 でも大容量HDDを接続しても起動不能になることはありません。
そのため、この機種では HDD 容量を縮小する必要がなく、SSD をそのままポン付けできる仕様になっています。
ただし、80GB といった大容量ドライブを取り付けても、実際に利用できるのは約 8GB までで、それ以上の容量は認識されません。
つまり、「ハングはしないが、容量は切り捨てられる」という仕様になっています。
産業用 IDE SSD
Transcend 業務用/産業用 組込向けSSDです。amazon で売っていました。結構高いですが、長く Ra43 を使うのなら許容範囲かと思い購入しました。
32GB の容量ですが、 Ra43 だと基本 8GB までしか認識ません。
IDE接続ケーブル
SSDをPCに接続するためのケーブルです。元々PC-98内臓HDDは3.5インチHDDなので、2.5インチSSDではピン数が違います。
よってこのケーブルに変更する必要があります。
2.5インチ→3.5インチ変換マウンタ

IDE SSDの大きさは2.5インチなのでマウンタを取り付けます。
こちらは家に転がっていた2.5インチHDDマウンタです。
2. 手順
ケース取り外し

筐体のカバーとフロントパネルを取り外します。

CD-ROM ドライブの下に HDD が格納されているので取り出します。
HDD取り外し
富士通の HDD ですね。
この Ra43 は中古で購入したものなので、購入時の HDD ではないような気がします。

HDD 左下にジャンパスイッチの説明が書かれたシールが貼ってありますね。
SSDをマウンタに取り付け
SSDをケースに入れ取り付けます。

取り付け
SSD をケースに戻します。

OSインストール
OS を再インストールします。

以上で取り付け終了です。
3. ベンチマーク
計測は Windows 98 SE 環境で実施しました。
ベンチマークには「CrystalMark Retro 2.0.6 for 9x」と「CrystalDiskMark 2.2」を使用し、SSDと従来HDDでそれぞれ同条件で計測しています。
CrystalMark Retro 2.0.6 for 9x の結果
■ HDD

■ SSD

ディスクの結果を見てみると、シーケンシャルは SSD 交換前と同じくらいの値ですが、ランダムはリード / ライトともに上昇しています。
CrystalDiskMark 2.2 の結果
■ HDD

■ SSD

上記画像のの Seq はシーケンシャルの結果で 512K / 4K はランダム処理の結果です。
こちらは Seq と 512K の値はほぼ同じですが、 4K のランダムリード / ライトは上昇しています。
2つの結果から総じて、ランダムアクセスなどの処理ではSSDの優位性が確認できました。
さすがSSDというところでしょうか。
ただし、体感速度としては大きな変化はなく、もしある日こっそりHDDからSSDに交換されても、管理人はたぶん気づかないと思います。
4. 静音性・発熱
HDD特有の「カリカリ音」が完全になくなりました。
ケース内の発熱も低くなると思いますので、夏場は多少安定するのではないでしょうか。
5. おわり
以上、PC-9821Ra43 に産業用 IDE SSD を搭載するレポートでした。
HDD から SSD に置き換えることで、体感速度はほとんど変わりませんでしたが、
静音化や低発熱といった効果は確認できたと思います。
あと、SSD なので地震に強いような気もします。
古い PC-98 環境でも、相性の良い SSD を選べば、まだまだ現役で活躍できそうです。
同様の構成を検討している方の参考になれば幸いです。

