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【保存版】PC-98のHDDをRaspberry Piでイメージ化&復元する方法(ddコマンド)


PC-98のHDDは、もはや時代の遺産。二度と同じものは手に入りません。
その中には、当時のソフト、設定、そして大切な思い出が詰まっているはずです。
――もし、明日それが動かなくなったら?

今こそ、その大切なデータを守るときです。
そういう訳で、手軽で信頼できるRaspberry Piとddコマンドを使い、PC-98のIDE HDDを丸ごとイメージ化し、そのイメージから新しいSATA SSDへ復元しようと思います。

バックアップファイルさえあれば、何度でもクローンが作れます。
これは単なる作業ではありません。大切な記憶を、未来に託すための儀式です!

※作業は自己責任で行ってください。コマンドの指定を誤ると、貴重なデータが失われます。

1. 用意するもの

1.1 Raspberry Pi 4 Model B

ddコマンドを使うため、Raspberry Pi 4を使用します。

1.2 ソースHDD(IDE HDD)

IDEのHDDです。
容量は4Gになっています。

1.3 IDE HDD → USB への変換アダプタ

IDEのHDDをRaspberry Piとつなげるための変換アダプタです。

1.4 クローン先のSSD/HDD(SATA SSD)

クローン先のSSDです。
このSSDも容量を約4Gへ縮小してあります。
クローン先のSSD/HDDはソースHDDの同容量以上推奨

1.5 SATA → USB への変換アダプタ

SATAのSSDをRaspberry Piとつなげるための変換アダプタです。

2. ddコマンド

ddコマンドはLinux/Unix系OSに標準で付属している、バイト単位でデータをコピーするコマンドです。
通常のファイルコピーとは異なり、パーティション構造やブートセクタを含めたディスク全体をセクタ単位でそのまま複製できます。

  • メリット:フォーマットやOSに依存せずコピー可能
  • デメリット:対象デバイスを間違えると全消去
  • 用途:ディスククローン、ディスクイメージ作成、バックアップ復元など

本来は「dataset definition」の略ですが、入力元(if)と出力先(of)を間違えると一発でデータが消えるので「data destroyer」の略であるとも言われているとか...

重要:ddはセクタ単位でコピーするため、クローン先のディスクは元ディスクと同容量以上が必須です。

  • 元より小さいディスクには入りません
  • 表記容量が同じでも、実際の総セクタ数が少ないと末尾が欠けて起動できないことがあります
  • 元より大きいディスクは使用可能ですが、余った領域は未使用のまま残ります

3. 手順

3.1 IDE HDDをRaspberry Piに接続

PC-98についているソースHDDを取り外し、IDE HDD → USB への変換アダプタを使い、Raspberry PiへUSB経由でつなげます。

3.2 デバイス名の確認

「lsblk」コマンド使用し接続したIDE HDDのデバイス名を確認します。

今回は4GのIDE HDDをつないだので、SIZE列を確認すると「3.9G」のものがあるので、この「sda」がデバイス名だと思われます。

3.3 イメージ化(バックアップ作成)

以下ddコマンドでソースHDDからイメージファイルを作成し、ラズパイに保存します。
コマンドの意味は、
・"デバイス名「dev/sda」(ソースHDD)のディスク内容を、
・Raspberry Pi のフォルダ「/home/samba/」へ、
「pc9821v13.image」というファイル名でメージを作成する"
になります。

sudo dd if=/dev/sda of=/home/samba/pc9821v13.image bs=1M status=progress conv=noerror,sync iflag=fullblock

オプションは以下になります。

  • bs=1M:転送単位を1MBに設定(32K~4Mで状況に応じ調整)
  • status=progress:進捗表示
  • conv=noerror,sync:エラーがあっても止まらず、欠損部分を0で埋める
  • iflag=fullblock:読み込み安定化

3.4 OSをシャットダウンしHDDを取り外す

OSをシャットダウンしHDDを取り外します。

これでイメージ化(バックアップ作成)が終わりました。
次からはディスクイメージをSSDへ復元する作業になります。

3.5 SATA SSDをRaspberry Piに接続

SATA → USB への変換アダプタを使い、SSDをRaspberry PiのUSBにつなげます。

3.6 デバイス名の確認

「lsblk」コマンド使用し接続したIDE HDDのデバイス名を確認します。

SATA SSDも4G設定なので、SIZE列を確認すると「4G」のものがあるので、この「sda」がデバイス名だと思われます。

3.7 復元(クローン作成)

保存した .img ファイルをSSDへ書き戻します。
コマンドはイメージ化時と同じで、ifとofを逆にするだけです。

sudo dd if=/home/samba/pc9821v13.image of=/dev/sda   bs=1M status=progress conv=noerror,sync iflag=fullblock

3.8 OSをシャットダウンしHDDを取り外す

OSをシャットダウンしHDDを取り外します。

3.9 PC-98での動作確認

PC-98にSSDを取り付けます。

Windows95が起動しました。

3.10 仕上げ・運用

バックアップ作業が終わったら、それを長く安全に保管するためのひと工夫が大切です。
作成したイメージファイルは、Raspberry Piに保存しておくだけでは不安です。
外付けHDDやNAS、クラウドなど、複数の場所にコピーしておきましょう。


4. おわり

Raspberry Piとddコマンドを使えば、PC-98のHDDをセクタ単位でまるごと残し、将来も再び動かせる状態にしておけます。
これは単なるコピーではなく、あなたの作り上げた環境や思い出をそのまま未来に託すための方法です!

一度イメージファイルを作っておけば、HDDが故障しても復元は簡単。
作業はシンプルで、「ifとofを逆にするだけ」でバックアップと復元を行えます。

HDDがまだ元気な今だからこそ、確実なバックアップを取っておくのがよいのではないでしょうか?

その際はバックアップの基本戦略「3-2-1ルール」を意識して、

  • バックアップは3つ作る
  • 2種類以上の異なるメディアに保存する
  • 1つは別の場所に保管する

これが、これからもPC-98を安心して楽しみ続けるための最良の備えになります。