1997年10月にNECがPC97/PC98規格に準拠した新PC98-NXを正式に発表した半年前の1997年4月、PC98に名作(問題作?)ソフトがリリースされました。
"偽典・女神転生"
今回はPC98版"偽典・女神転生"をPC9821にインストゥールしようと思います。
このゲームをインストゥールしプレイすることができればPC98ゲームの9割はインストゥールできるスキルがあると思ってよいです。
前提条件
PC98版 "偽典・女神転生" は以下の環境にインストゥールします。
- 機種:PC9821V13
- 音源1:FM音源(PC9801-86ボード)
- 音源2:MIDI音源(SC-88Pro)
- HDD (Aドライブ:Windows95、Bドライブ:MS-DOS6.2)
- 偽典・女神転生はMS-DOS6.2が入っているBドライブにインストゥールする
インストゥール概要
"偽典・女神転生"動作要件
以下の環境で動作します。
かなり要件は厳しいです。
インストゥールのポイント
起動ディスクが必要
儀典・女神転生は標準では起動ディスクから起動するようになっています。
ブランクのフロッピーディスクを1枚用意しましょう。
CD-ROMからインストゥール
儀典・女神転生はCD-ROMからHDDへインストゥールするので、MS-DOSでCD-ROMドライブを認識させなければいけません。
CONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATを編集し、CD-ROMドライブを認識させる設定を自力でできるスキルが必要になります。
FM音源、MIDI音源について
実はMIDI音源は必須ではありません。
MIDI音源もあればBGMが高品質になるくらいのものです。
まぁ、FM音源の方が味があるという意見もありますが。。。
FM音源だけ装備しているPC98の場合、エフェクトとBGMはFM音源から音が鳴ります。
FM音源とMIDI音源を装備しているPC98からは、エフェクトはFM音源、BGMはMIDI音源から音が鳴ります。
ちなみにMIDI音源しか装備していない場合は、BGMはMIDI音源から音が鳴りますが、エフェクトは音がなりません。
用意するもの
PC9821V13
PC9821V13です。
Pentiumプロセッサ(133MHz)とCPUパワーはゲームをするのには余裕がありますが、致命的欠陥が。。。
実はこのPC98はFM音源が搭載されていません。当然MIDI音源も。
そういう訳で別途、FM音源とMIDI音源を用意します。
FM音源(PC9801-86ボード)
偽典・女神転生のエフェクト担当です。
FM音源がなかったら、攻撃で斬撃の音や壁にぶつかる音など出ません。(MIDI音源使用時)
MIDI音源(SC-88Pro)
偽典・女神転生のBGM担当です。
別にFM音源だけでもBGMはなりますが、せっかくMIDI音源対応しているのでBGMはMIDIに担当してもらいます。
偽典・女神転生のCD-ROM
偽典・女神転生本体です。
これがないと始まりません。
起動ディスク
偽典・女神転生は起動ディスクで起動します。
上級者はHDDから直接起動していましたが、最初は起動ディスクからプレイしましょう。
インストゥール(ハード)
FM音源(PC9801-86ボード)を増設
86音源をPC9821V13に取り付けます。
FM音源を搭載していないV13はココから出発です。
FM音源の取り付け方がわからない人は以下のリンクへ。
pokug.net
MIDI音源(SC-88Pro)を付ける
FM音源の次はMIDI音源です。
MIDI音源の取り付け方がわからない人は以下のリンクへ。
一応PC98のDOSゲームでMIDI音源が鳴らないときのポイントも記載しています。
pokug.net
インストゥール(ソフトウェア)
PC98でCD-ROMを読み込めるように設定し起動する
儀典・女神転生はCD-ROMからHDDへインストゥールするので、MS-DOSでCD-ROMドライブを認識させなければいけません。
わからない場合は以下を参照しましょう。
pokug.net
起動ディスクをフォーマットする
用意したブランクディスク(1枚)を起動ディスクにします。
以下コマンドでフロッピーディスクをフォーマットします。
起動ディスクにするのでフォーマットの際は"/s"でシステムを転送しておきます。
format <フロッピーディスクドライブ>: /s
PC98にCD-ROMを入れる
インストゥールコマンド"instdds.exe"を実行
CD-ROMのドライブに移動し。以下コマンドを実行します。
instdds.exe
インストゥールするドライブの選択
ゲームをインストゥールするドライブの選択です。
今回はMS-DOS6.2の領域へインストゥールするので、Bドライブを選択します。
- Aドライブ:Windows95
- Bドライブ:MS-DOS6.2
ちなみに"DDS98"というフォルダが作られインストゥールされます。
インストゥール開始
インストゥールの開始です。
儀典・女神転生だと "インストール" でなく "インストゥール" です。
CONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATの作成
起動ディスクに"CONFIG.SYS"と"AUTOEXEC.BAT"の作成をするか聞いてきます。
"はい"を選択しましょう。
起動ディスクのセット
起動ディスクをセットして"リターンキー"を押しましょう。
HIMEM.SYSの選択
PC98に入っている "HIMEM.SYS" の検索結果です。
今回のPC98にはWindows95とMD-DOS6.2がインストゥールされているので "HIMEM.SYS" が複数見つかっています。
MS-DOS6.2の "HIMEM.SYS" を選びます。
EMM386.EXEの選択
MS-DOS6.2の "EMM386.EXE" を選びます。
SMARTDRV.EXEの選択
MS-DOS6.2の "SMARTDRV.EXE" を選びます。
MOUSE.COMの選択
MS-DOS6.2の "MOUSE.COM" を選びます。
インストール終了
何も言わずに"MOUSE.COM"のコピー後インストールが終了します。
以上でインストール終了です。
ゲームの起動
起動ディスクを入れて起動します。
音が鳴っているか確認しましょう。
終わり
以上、"PC98版 "偽典・女神転生" をインストゥールする"でした。
PC98版 "偽典・女神転生"がリリースされた1997年4月ごろって日本でやばい事件が発生していたので、発売禁止になるかとも思いましたが、特にそんなことはありませんでした。
当時そんなに話題にならなかったゲームだったからと思っているのですが、どうなのでしょうか?
最期に偽典・女神転生では"FM音源が鳴らない"、"MIDIを認識しない"がよく見受けられました。
根気よくネットで調べれば出てくるかもしれないです。
諦めずガンバレ!