199X年の世紀末(2000年突入してたかも?)、PC自作界のグラフィックボード市場は群雄割拠。
各社チップが入り乱れ、綺羅星の如く並んでいました。
その自作界で絶大な人気を誇ったグラボにMillennium G400というのがありました。
「ミレニアム」と読みます。
一部では「千年王国」とか言われていたような記憶があります。
3Dの描画速度はいまいちだけど「2Dのグラフィック描画は非常に綺麗」、「文字表示がくっきり綺麗に表示される」という感じで当時の紙芝居型のエロゲユーザーに絶大な人気を誇っていました。
本グラボは絶大な人気を誇っていた初代グラボにあたります。
そんな初代MillenniumをPC9821V13に取り付け、ベンチマークを測ってみようと思います。
取付
下のものを取り付けます。
Matrox Millennium 8MB(4MB実装+4MB増設)。
残念ながらPC98だと、ビデオメモリは4MBまでしか認識できません。
取り付け前の準備(ディップスイッチの設定)
取り付け前に基盤右下のディップスイッチを写真のように「1番OFF」、「2番ON」にします。
デフォルトは1番、2番ともOFFらしいです。この2番目のスイッチは「VGA DISABLE」のスイッチです。
詳しいことはわかりませんが、PC98のMS-DOSでの表示はPC98本体のVGAグラフィックを使用しているので、Millennium側のVGAを使用する設定だと何かがバッティングして動かないんだと思います。よってこのように設定に変更します。
グラボを本体取り付け
PCIスロットに挿します。特にいう事ありません。
VGAケーブルを使って Millenniumの出力をPC98本体のRGB INへ繋ぐ
Windowsだけ使っている場合、Millenniumの出力からディスプレイへ直接挿せば問題ないと思いますが、MS-DOSも使いたい場合は、PC98本体のRGB INへ繋ぐ必要があります。
そして、ディスプレイへは今まで通り、PC98本体のRGB OUTからつなぎます。
ドライバのインストール
Millenniumのドライバーをインストールします。
ここで知っていないといけない事として、NEC純正PC9821用グラフィックアクセラレータであるPC-9821X-B03(フルカラーウィンドウアクセラレータボードx2)は、このMillenniumのOEM版という事です。
どういうことかというと、、「フルカラーウィンドウアクセラレータボードx2」用のドライバが「Millennium」でそのまま使えるという事です。
よって、ドライバは「フルカラーウィンドウアクセラレータボードx2」の名前のドライバをインストールします。
ドライバはWindows95のCD-ROMに標準で入っているという都市伝説
ネットでドライバは「Windows95のCD-ROMに標準で入っている」という書き込みが多いですが、これは半分正解で、半分間違っています。
正確には「Windows95 OSR2以降のCD-ROMに標準で入っている」というのが正解です。
残念ながら本機体のPC9821V13は「Windows95 OSR1」だったので、「フルカラーウィンドウアクセラレータボードx2」はございませんでした。。。
DirectX6をインストール
「Windows95 OSR1」ユーザーはMillenniumを使えないのか!?という事ではありません。
Millenniumのドライバは DirectX5か DirectX6にドライバが入っています。そんな訳で自力でDirectX5か6を探しましょう。
今回はDirectX6を使います。あと当然NEC版のDirectXが必要になります。
DirectX6のファイル名は「dx61nec.exe」このファイル名が分かればすぐに検索でヒットするはず。。。
インストール画面
「dx61nec.exe」を実行すると、Millenniumを勝手に検出してくれます。
「はい」を選択しましょう。
サウンドドライバも最新になります。
再起動後、認識するようになりました。
ただ、タイミング?によって以前のグラボ(本体内蔵グラボ)と競合している場合もあったので、その場合は、上画面の前のグラボの「デバイスの使用のチェックを外」し、Millenniumの「デバイスの使用のチェックを付る」という事をおこない、再起動すればちゃんと認識しました。
ベンチマーク
超有名ベンチマークのHDBENCHIで計測です。
PC9821V13 標準の内蔵グラフィックボード
Millennium
2Dの性能爆上がり!今回の増設成功です!
DirectDrawの値が1しか上がってないのは見なかったことにする。
終わり
PC9821V13に初代Millenniumを取りけ成功で終了です。
お疲れさまでした。